スキレットのシーズニング解説

こんにちは!
ソロキャンパーの”いがみ”(@earth_indoor)です。

先日、新しいスキレットを購入したので、シーズニングに挑戦してみました。
スキレットは鉄の塊ですから、メンテナンスをしないと錆びてしまいます。

錆を防いで長く使うためにも、シーズニングという作業が絶対に必要になるんですね。

ここでは、詳しい手順について紹介するので、初めての人は参考にしてください。

購入したのはロッジのスキレット

ロッジのスキレット

アメリカで人気No.1であるロッジの6.5インチスキレットです。
内径15.5cmと小型ですが、ソロキャンプに使うにはピッタリの大きさだと思います。

見た目の印象としては武骨で飾り気がありませんが、男のキャンプ道具って感じでカッコ良いです。


手のひらサイズのスキレット

手のひらサイズなので、かなりコンパクトですね。
薪や炭の上に直接置いたりできますから、料理のバリエーションはかなり高いでしょう。

ただ、蓋とセットで約1.6kgもあるので、結構重たいです。
鉄の塊なので当然ですが。。


スキレットの注意点

丈夫で使いやすいスキレットですが、錆びやすいという欠点があります。
何もコーティングされていない鉄ですから、料理の後に放置していると10分くらいでも錆びてしまうわけです。

なので、ちゃんとメンテナンスをしなければ、すぐに使えなくなってしまいます。
少し面倒かもしれませんが、定期的にメンテナンスをするとで愛着がわいてくるものですよ。

スキレットはシーズニングという処理が必要になる

先程、スキレットは錆びやすいと説明しましたが、錆を防ぐためにシーズニングという処理を行います。
これはスキレットに油を馴染ませることで、表面がコーティングされて錆や焦げに強い状態にすることです。

シーズニングを繰り返すとスキレットの表面が黒くなって、「ブラックポット」と呼ばれる状態となります。
常にこの状態をキープできれば、錆びることもなく長く使えますよ。

シーズニングを行うときの注意点

火傷しないように

スキレットに油を塗って熱し続けるので、かなり高温になってしまいます。
うっかり素手で触ると大やけどしますから、必ず鍋掴みなどを使用してください。

ちなみに、今回は鍋掴みを使用しましたが、それでも長く持っていると熱かったです。
スキレット自体が高温化するので、十分に気を付けるようにしましょう。

熱したスキレットに冷水を掛けない

高温になったスキレットを冷ますときに水を掛けると、温度差で割れてしまうことがあります。
鋳鉄は丈夫で壊れにくいですが、温度変化には強くありません。

普段の料理で使った後も、水ではなくお湯を掛けるようにしてください。
せっかくシーズニングしたのに割れてしまったら、何の意味もありませんからね。

シーズニングを成功させる7つのステップ

シーズニングを行う時には、以下の手順が必要です。

シーズニングの7ステップ

  1. 洗剤でよく洗う
  2. 火にかけて水気を飛ばす
  3. 煙が出るまで焼く
  4. 全体に油を塗る
  5. 3と4を繰り返す
  6. 野菜くずを炒める
  7. 全体に油を塗って冷めるまで待つ

この手順に沿ってやれば、絶対に失敗しないので安心してください。
それでは、順番に解説をしていきます。

1.洗剤でよく洗う

スキレットを水で洗う

最初は、洗剤を使ってよく洗いましょう。
表面に鉄粉や汚れが付いていたりするので、それらを全て洗い流します。

スキレットを洗剤で洗うのは、これが最初で最後です。
普段はたわしを使って水洗いとなるので、覚えておいてください。

2.火にかけて水気を飛ばす

スキレットの水を蒸発させる

全体を十分に洗ったら、すぐに火にかけて水分を蒸発させます。
ここで水分が残っていると錆びてしまうので、確実に蒸発させることが大切です。

持ち手のところに水滴が残りがちですから、しっかりと火にかけて熱するようにしてください。

3.全体に油を塗る

スキレットに油を塗る

スキレットが乾いたら、全体に油を塗っていきます。
オリーブオイルを使うのが一般的ですが、無ければサラダ油でも良いと思います。

ただ、バターやマーガリンなど塩分を含む油だと、本体が錆びてしまう可能性がありますね。
なので、純粋な植物性のオイルを使いましょう。

スキレットの側面や裏側、持ち手など、すべてにオイルを塗らなくてはいけません。

4.煙が出るまで焼く

スキレットを煙が出るまで焼く

油を塗ったら、コンロで熱しましょう。
煙が出るまで焼くのがポイントで、ガンガン燃やしていきます。

ただ、一般的なガスコンロだと温度センサーがあるので、熱し続けると自動で火が止まってしまうはずです。
それだと十分に熱することができませんから、カセットコンロを使うことをおススメします。

煙が出るまでは中火で加熱し、それから弱火にして煙が出なくなるまで熱するのがポイントです。

5.3と4を繰り返す

スキレットに繰り返し油を塗る

煙が出なくなったら、火を止めて再び油を塗っていきます。
スキレットが高温になっているので、必ず鍋掴みなどを使用してください。

全体に油を塗った後は、また火にかけて熱することを繰り返します。
この回数が多いほどシーズニングの完成度が高まっていくので、できる限り多くやりましょう。

かなり時間がかかる作業なので、余裕があるときにやるのをおすすめします。
今回は3回ほど繰り返しましたが、1時間くらいかかってしまいました。

6.野菜くずを炒める

スキレットで野菜くずを入れる

何度か油を塗って熱したら、野菜くずを炒めていきます。
野菜を押し付けながら炒めるのがコツで、こうすることで油がスキレットに浸透していくようです。

また、ネギやニンニクなどの香りの強い野菜を炒めると、鉄の臭いを抑えることができるので効果的ですね。

スキレットの底だけでなく、サイドにも野菜を押し付けて焼いてください。

7.全体に油を塗って冷めるまで待つ

スキレットに油を塗る

炒めた野菜くずは捨ててしまって、全体に油を薄く塗りましょう。
本体の外側や裏側など、全体に油を薄く塗るようにしてください。

油を塗ったら、自然に冷めるまで待って完成です。
新聞紙で包んで保管します。

シーズニングをしたことによる変化

スキレット本体が浅黒く変色する

シーズニングの前後

Before・Afterを比較すると明らかですが、シーズニングをすると浅黒い色になっていますね。
表面に油が浸透して、テカテカしています。

これから日常的に使っていくと、鉄が熱で酸化して酸化被膜ができるわけです。
酸化被膜で黒くなった状態をブラックポットと呼び、これのおかげでスキレットが錆びなくなります。

しっかりとメンテナンスをして”育てる”ことで、スキレットの色が変わっていきますよ。

明らかに見た目もカッコいい

シーズニングをやってみると、使い込んだ雰囲気が出てカッコ良くなりました。
傍から見ても、キャンプの上級者という印象を持たれるはずです。

長く使える道具なので、これからのキャンプで活躍してくれるでしょう。
今までできなかった料理にも、色々と挑戦していこうと思います。





以上、スキレットのシーズニングについて紹介しました。

特に難しい作業ではないので、やり方が分かれば誰でもできるはずです。
スキレットを長持ちさせるためにも、必ずシーズニングを行うようにしてください。

動画でも解説しているので、以下からどうぞ!