キャンプ用の手斧の選び方

こんにちは!
ソロキャンパーの”いがみ”(@earth_indoor)です。

キャンプでの醍醐味といえば、焚き火でしょう。
子供の頃の林間学校などで、キャンプファイヤーをしたという人も多いでしょう。

料理をしたりボーっと眺めたりなど、焚き火をすることはキャンプにおいて欠かすことができません。

ただ、初心者の人は、焚き火を起こすことが難しかったりします。
薪に火をつけるためにはコツがいりますし、着火剤を使っても上手く燃えてくれないことが多いのです。

そういった時には、手斧を使って薪を小さくします。
薪が小さければ火が付きやすくなりますし、薪を割るための手斧はキャンプには欠かすことができない道具です。

キャンプで焚き火を楽しみたいなら、手斧を持っておくようにしましょう。

ここでは、キャンプで使う手斧の選び方を紹介します。

キャンプでは手斧が必要になる

「斧なんて物騒なものは必要ないでしょ」と、思う人は多いと思います。
山の中でのブッシュクラフトならともかく、キャンプ場へ行くくらいなら斧なんていらないと考えるのが普通でしょう。

でも、薪を使って効率良く焚き火をするためには、手斧の存在が必要不可欠です。
購入した薪は大きすぎることがあるので、それを小さくするために斧を使って割らないといけません。

手斧を使う目的

  • 薪を焚火台に入るサイズにする
  • 着火しやすいように薪を細かくする

上記のような用途で、手斧を使います。

手斧と鉈との違い

手斧と同じような道具として、鉈(ナタ)がありますね。
主に、木の枝を切り落とす用途に使うもので、手斧とは微妙に異なります。

手斧は刃が分厚くて重くなっており、遠心力によって少ない力で薪を割ることができます。
薪割りに特化した道具なので、効率良く薪を割ることができるんですね。

鉈でも薪割りはできますが、木の枝を落とすのが目的なので扱いやすいように軽く作られています。
手斧のように遠心力が使えないので、大きな薪を割るのは難しいでしょう。

なので、薪割りなら手斧を使うのが間違いないです。

薪を小さくすることのメリット

一般的に販売されている薪は、太さが10~15cmくらいあったりします。
これくらい太い木材に、ライターなどで火をつけるのは難しいです。

着火剤を使用しても、炎が安定するまでに時間がかかりますし、それまでに着火剤が燃え尽きてしまったりします。

なので、最初は小さな薪から着火させて、徐々に薪を大きくしていかないといけません。

上手に薪を燃やすためには、薪の大きさを3種類くらい用意するのがコツです。
まずは、最初の薪を3等分くらいに割って、3cmくらいの大きさにします。

次に、その薪を半分に割って1cm前後の薪を作りましょう。
その薪の表面をナイフで削って、フェザースティックを作っていきます。

薪を燃やすときは、最初にフェザースティックに着火して、段階的に薪を大きくしていけば上手く燃えるはずです。

このように、薪を燃えやすい形にするために手斧を使います。

自分に合った手斧の選び方

手斧といっても種類は様々で、多くのメーカーから販売されています。
自分の体格に合った手斧でなければ、上手く薪を割ることができないので注意してください。

手斧を選ぶ基準は、以下の通りです。

手斧を選ぶ基準

  • 振り上げやすい長さか
  • 握りやすいグリップか
  • 片手で持てる重さか

振り上げやすい長さか

手斧の長さは色々あって、30~80cmくらいまで幅広いです。
柄が長いほど遠心力が強くて薪を割りやすいですが、長すぎると振り回すのが難しくなります。

80cmくらいの大型の斧だと、両手で持たないといけません。
大型の斧は丸太を切断するレベルですから、キャンプでは使わないですね。

片手で振りやすい長さなら、40cm前後が最適でしょう。

女性であれば、30cmくらいの小さなものを選ぶのが良いです。
手斧は男性しか使えないようなイメージがありますが、小型の斧なら女性でも十分に扱うことができますよ。

握りやすいグリップか

刃物を振り下ろすわけですから、グリップの握りやすさは重要です。
力を入れすぎてスッポ抜けてしまうと、周りの人に当たって大惨事になるかもしれません。

手斧の柄は、歪曲した木製、波型のグリップ、滑り止めのゴムだったり、色々な形状があります。
実際に握ってみるのが一番ですが、ネットで購入するときは握りやすそうかをチェックしてください。

手に入れてから滑りやすいと気付いたら、パラコードやテニスラケットのグリップなどを巻くことで握りやすくなります。

片手で持てる重さか

手斧は遠心力を生みやすいように、刃物が分厚くて重く作られています。
そのため、思った以上に重量があって片手で持てないかもしれません。

長時間の使用にも耐えられるように、重すぎる手斧は避けるようにしましょう。
ただ、軽すぎてもパワーが足りずに薪が割れないといった状況になります。

男性であれば800g以下、女性であれば500g以下で探すのが良いですね。

手斧の正しい使い方

姿勢が最も大切

手斧は刃物を振り下ろしますので、打ち損ねた時に足に当たってしまうリスクがあります。
斧が足に当たると大怪我になりますから、絶対に避けなくてはいけません。

なので、手斧を使う時の姿勢に気を付けるようにしましょう。
手斧の軌道上に体が来ないように、真上に振り上げて真下に振り下ろします。

姿勢としては、片膝を立てて背筋を伸ばし、重心を下半身に持っていきます。
こうすれば、体がズレなくなるので手元が狂うことも無くなるでしょう。

また、薪から体を十分に離せば、打ち損じても刃物が当たることはありません。

保護具を着用する

薪を割る際には、皮手袋とゴーグルを着用しましょう。
皮手袋をすれば滑り止めになりますし、尖った木材が手に刺さるのを防ぐことができます。

ゴーグルは、木の破片が目に入るのを防ぐためです。
硬い薪だと力を込めて手斧を振り下ろしますから、思った以上に破片が飛び散ることがあります。

万が一の怪我を防ぐためにも、保護具の着用は必ずしてください。

薪割り台を使う

薪を割るときには、必ず薪割り台を使うようにしてください。
地面に薪を置いてしまうと、土にめり込んでしまって上手く割れません。

また、打ち損じをしたときに地面の石に斧が当たってしまい、刃が欠けてしまうこともあり得ます。

ちゃんと薪を割るために、薪割り台を使いましょう。

必ずカバーを付ける

斧は刃物ですから、必ずカバーを付けるようにしてください。
使った後に放置していて、うっかり触ってしまったら怪我をしてしまいます。

特に、ペットや子供連れでキャンプをするときなどは、絶対にカバーを付けなくてはいけません。

手斧はヘッドが重くなっているので、刃に触れたとしても簡単には動きません。
普通のナイフならナイフ自体が動いて軽傷で済みますが、手斧だとザックリと切れてしまうわけです。

かなり危険な刃物ですから、扱いには注意してくださいね。

手斧は銃刀法違反になるのか?

手斧といった大型の刃物を持ち歩く場合、銃刀法違反になるのかが気になると思います。
せっかくキャンプへ行ったのに、警察に捕まってしまったらシャレになりません。

結論から言うと、キャンプで手斧と持ち込んでも銃刀法違反になる可能性は低いです。

銃刀法違反とは、「正当な理由なく6cm以上の刃物を持ち歩いてはならない」ことを定めた法律となります。

ここでのポイントは、「正当な理由」という部分ですね。
一般的なキャンプにおいて、ナイフや手斧を使うのは正当な理由として認められるので、キャンプ場までの道中であれば問題視されません。

ただし、キャンプで刃物を使った後に、車の中に置きっぱなしになっている場合は認められません。

キャンプへ行ってから2~3日後に警察の職務質問を受けて、車の中で刃物が見つかったらアウトということです。

「この前、キャンプに行ったんです」と言い訳しても、その時点で刃物を持っている理由にはなりませんね。

なので、キャンプ以外では、ナイフや手斧を持ち歩かないようにしましょう。

キャンプにおススメの手斧

Husqvarna 手斧 38cm

ハスクバーナ 手斧 38cm

スウェーデンのメーカーであるハスクバーナ。
300年以上の歴史を誇る老舗メーカーで、チェーンソー、芝刈り機などの農林・造園機器を製造しています。

高品質なスウェーデン鋼を職人の手で鍛造しており、強靭性と鋭利さを兼ね備えている手斧です。
38cmと扱いやすい長さなので、キャンプでも使っている人が多いですね。

迷ったらハスクバーナを選んでおけば、間違いないといえるでしょう。

BAHCO ハチェット 手斧

BAHCO(バーコ) Hatchet 手斧

160年の歴史があるスウェーデンのメーカーで、のこぎりやモンキーレンチなどのハンドツールを製造しています。
目を引くオレンジ色が特徴となっていて、武骨な感じがカッコいいです。

ハスクバーナと同じスウェーデン鋼を使っていますが、価格を抑えているので初心者にも手が出しやすくなっていますね。
とりあえず手斧を使ってみたいという人は、買ってみても良いと思います。

Marbles 手斧 シングルビット

マーブルス 手斧 シングルビット

アメリカのナイフメーカーで、130年ほどの歴史があります。
アウトドアでの実用性や耐久性を重視しているため、全長が28cmとコンパクトで女性でも扱いやすいです。

高炭素鋼を使用した刃は、強度や切れ味が抜群となっています。
持っている人が少ない手斧なので、他人と被りたくない人にはおすすめです。




以上、キャンプで使う手斧について解説しました。

手斧があるだけで、キャンプでは大活躍します。
焚き火をするときに役に立ちますから、持っておいて損はありません。